2011年9月30日

男根ドキュメンタリーから古代ギリシャを思う

みらんは少々特殊な仕事をしているのですが、必要に迫られて最近はもっぱら英語を勉強しております。 外国語の勉強っつったらとにかく慣れだと思い、帰宅するとYoutubeなんかをオンラインで見ているのですが、ものすごく気になるドキュメンタリーを見つけました。

その名も 「My Penis and Everyone Else's (私のペニスと他のみんなのペニス)」

すごいタイトル。 こんなこと言われたら見ないわけにはいかないよね!

イギリスで2007年に放送されたドキュメンタリーなのですが、これが面白かった。

これは、ナニがすごく小さい男性が、その小ささと向かい合い、葛藤し、とうとう受け入れるまでの軌跡を描いた2005年のドキュメンタリー、「My Penis and I」という作品の続編なんだそうです。

文字通り、身体を張ったドキュメンタリーです。

なんのこっちゃ、という感じですね。 

みらんは女性なので、ただ圧倒されたのですが、男性にとってナニの大きさというのは重要なんて言葉では語りきれないほど重要なんだなあ、と。

数センチほどの極小ペニスの持ち主であるローレンス・バラクロー監督(彼の持ち物もしっかり出演してます)の、「ペニスが小さい故の苦しみ」は壮絶で、男性器の肥大化手術を本気で考え、病院まで行くものの思いとどまり、とうとう石膏で自分のモノの型を取り、それを改めて眺め、愛でることで短小の自分と折り合いをつけます。


ここまでの話が描かれるのが「My Penis and I」で、その後、自分のモノと折り合いをつけたバラクロー氏が、世の男性たちが自分のペニスを受け入れられるように奮闘する物語が「My Penis and Everyone Else's」です。

ポルノが手軽に見れるようになったことで、普通以上に巨大なブツを持つAV男優たちを目にする機会が増え、標準サイズの男性たちの半数が「自分のサイズに満足していない」としている世の中に疑問を持ったバラクロー氏、

男性たちがもっとペニスについて語るべきだと、「I want to talk about penises (ペニスの話をしましょう)」と書いた札を首から下げて街頭に立って呼びかけ、床屋に入ってお客さんにペニスについて話しかけ、最後はイベント・プロモーションの会社の協力の下、ペニスの写真展を企画します。

匿名で投稿できるウェブサイトを立ち上げ、街の男性たちに声をかけて、自分のナニの写真を送ってもらい、それをギャラリーで展示します。 展覧会はかなり盛況で、十人十色の形状のブツが壁中を覆いつくす様子は壮観です。 前編英語ですが、映像だけでも見て損はないですよ!



さて、空想美術館の本題に入りますが、ドキュメントの中に、バラクロー氏が「なぜ古代ギリシャの彫刻はみんなペニスが小さいんですか」と専門家に問いかけるシーンがあります。

これ、きっとみなさんも思ったことがあると思うんですが、そうなんですよ、古代ギリシャ、ローマの男性ヌードはみんな超ミニサイズでおまけに包茎です。

これは、当時の男性がみんなミニサイズだったわけではなく、「理想化された人体」の一部なんですね。 当時は、小さく、包皮に包まれた先細りのペニスが美しいとされておりまして、反対に現代の男性から崇拝されているズル剥け巨根は、野蛮で洗練されておらず、滑稽とされていました。

アルテミシオンのゼウスまたはポセイドン (前460) ばっちり包皮余ってます。


古代ギリシャの壷なんかには、ヒーローと悪役が描かれているものもあるのですが、ヒーローはみんんな短小・包茎で、勃起しているヤツはみんな悪役です。 なんて分かりやすい。
悪役じゃなくても、バカとかね。 バカで未開の野蛮人、みたいな人は巨根で勃起です。

皿に描かれたサテュロス(前520-500) 野蛮でグロテスクなんだそうです。


この説明はドキュメンタリーの中でも出てきますが、このサイトを見に来て頂いている方の半数は、村上隆の「マイロンサムカウボーイ」か「ダニエル・クレイグの全裸シーン」の検索でいらっしゃっていますので、ペニスの話をするのもいいかな、と!(超適当!)


男性ヌード彫刻の短小・包茎の美、ということを考えると、「マイロンサムカウボーイ」ってやっぱり面白い作品だな、と思うのですが、いかがでしょうか。 短小・包茎の全く逆を行ってますからね!




一生分くらいペニスって言った、今回。 
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