五月ですね。
五月病かもしれないですが、何だかしんどいです。
あー、しんど。
なんだかんだと忙しく、更新が滞りぎみです。
落ち着いたらもうちょっと頻繁に更新したいんですけどね。
今月からニューヨークのメトロポリタン美術館でフランシス・ベーコン(1909-1992)の展覧会が始まるそうですよ。
ベーコンはアイルランド出身の画家です。スタイルはシュールリアリズムですかね。
彼の絵画の特徴といえば、独特の残酷さとエグさ、そしてにじみ出るような狂気。
感性にグイグイ訴えかけてくる作風なので、説明するより見たほうが早いかも知れません。
キリスト磔刑図のための3つの習作 1962
やー、病んでるー。
人体はグロテスクにゆがめられ、肉塊と化しております。
皮膚や四肢が取り去られ、骨や内蔵の一部が覗いている、肉の塊。
赤みはあるのに、血が滴っているような生生しさがないのが、学校の理科室にある人体標本を思い出させますね。こうなるともう人間というより、屠殺場にぶら下がっている精肉ですな。
右の人体(というか肉)はイタリアン・ゴシックの巨匠チマブーエ(1240-1302)のキリストの磔刑をモチーフにしているそうです。
キリストの磔刑 1987-88
ベーコンの指しているのは1272-74の別の作品ですが、イメージが見つからないのでこれで代用。
チマブーエの絵を「芋虫が十字架を這い降りているよう」だと考えたというベーコン。
その感覚を表現したかったんだとインタビューで語っています。
うん、まあ、独特な感覚ですなあ。
ベーコンは磔刑のモチーフを多用しましたが、彼自身はクリスチャンではなく、自分のアートでは磔刑は宗教的な意味合いを持たないと宣言していました。
彼は無宗教者として磔刑を「人間の行動」として捉えていたといいますが、この死骸のような肉と十字架のイメージは、動物をいけにえとして屠り捧げる儀式を彷彿とさせます。
ああ、グロきも素敵(ほめ言葉)。
ベーコンはゲイだったというのでも有名です。恋人のポートレイトを描いたりなんかもしてるし。
そのうち映画でもできるんじゃないかしら。
文字通り内臓からゾクゾクする絵が盛りだくさんなので、5月病も吹き飛びますね!
ニューヨークに行く予定のある方はぜひ!
ない方もGoogleイメージでクグってみるときっと楽しいですよ!(病んだ笑顔)
あ、今回エロ無し!